Webデザイナーの年収はいくら?平均年収・年収を上げる方法・フリーランスの場合まで解説

「Webデザイナーって、実際どれくらい稼げるの?」
これからWebデザインを学ぶ人にとって、仕事内容と同じくらい気になるのが年収ではないでしょうか。
結論からいうと、Webデザイナーの年収は経験年数・スキル・勤務先・担当範囲・働き方によってかなり差があります。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、Webデザイナーが属する主な職業分類の2025年の賃金(年収)は全国539.6万円です。一方、dodaの2025年版職種別平均年収ランキングでは、Webデザイナーの平均年収は384万円となっています。
数字が大きく違うので「どっちやねん」と感じますが、集計対象が違います。job tagの数値は賃金構造基本統計調査を対応する職業分類へ当てはめたもので、Webデザイナーだけを完全に切り出した数字ではありません。dodaは同サービス登録者の職種別データです。
そのため、Webデザイナーの年収を見るときは、ひとつの平均値だけで判断せず、年代や経験、求人条件まで合わせて見ることが大切です。
この記事では、Webデザイナーの平均年収、年代別の目安、年収が決まる要因、フリーランスの場合、年収を上げる方法まで詳しく解説します。
Webデザイナーの平均年収はどれくらいか
まずはWebデザイナーの平均年収を見てみましょう。公的統計と転職市場のデータでは数字が異なるため、それぞれの前提を理解して見ることが重要です。
【Webデザイナーの年収データ】
| データ | 年収 | 注意点 |
|---|---|---|
| 厚生労働省 job tag | 539.6万円 | 対応する職業分類の統計であり、Webデザイナーのみの平均ではない |
| doda 職種別平均年収 | 384万円 | doda登録者の職種別データ |
平均年収をひとつの絶対的な答えとして見るより、「Webデザイナーには300万円台の人もいれば、500万円以上の人もいる」と幅を持って考えるほうが実態に近いでしょう。
Webデザイナーの年代別平均年収
dodaの2025年版「平均年収ランキング」では、Webデザイナーの年代別平均年収は以下のようになっています。
| 年代 | 平均年収 |
|---|---|
| 20代 | 348万円 |
| 30代 | 405万円 |
| 40代 | 453万円 |
| 50代以上 | 417万円 |
20代から30代、40代にかけて年収が上がっており、経験とともに収入が伸びる傾向が見えます。
ただし、これは年齢だけで自動的に年収が上がるという意味ではありません。年齢とともに実務経験が増え、LP制作、UI/UX、ディレクションなど担当できる範囲が広がることが年収差につながっていると考えられます。
Webデザイナーの年収は「低い」と言われる理由
Webデザイナーの年収が低いと言われる理由のひとつは、未経験者や若手が多く、制作のみを担当するポジションでは給与レンジが上がりにくいことです。
dodaのWebデザイナー平均年収384万円は、同じdodaの全職種平均年収429万円を下回ります。
また、Web制作ツールやテンプレート、ノーコード、生成AIの普及によって、簡単なバナーやWebページを作るだけなら参入しやすくなっています。
そのため、「Figmaを操作できる」「バナーを作れる」だけでは差別化が難しく、単純制作にとどまると年収も伸びにくくなります。
一方、Webディレクション、UI/UX、マーケティング、コーディングなどまで担当できるようになれば、より上流の仕事へ移りやすくなります。
Webデザイナーの年収は他のIT・クリエイティブ職と比べてどうか
dodaの2025年版職種別平均年収を見ると、Webデザイナーは一部のクリエイティブ職より高いものの、ディレクションを担う職種より低い傾向があります。
| 職種 | 平均年収 |
|---|---|
| Webデザイナー | 384万円 |
| Web編集/Webコンテンツ企画 | 389万円 |
| グラフィックデザイナー/イラストレーター | 349万円 |
| Webディレクター/Webプロデューサー | 447万円前後(別集計では求人・年次により変動) |
ここからも、制作だけでなく、企画・進行管理・顧客折衝など上流工程へ仕事を広げることが年収アップのひとつの方向性だとわかります。
Webデザイナーの年収を決める要因
Webデザイナーの年収は、職種名だけでは決まりません。同じWebデザイナーでも、経験、担当業務、勤務先によって収入は大きく変わります。
Webデザイナーの年収はスキル・経験年数で変わる
最もわかりやすい要因が、スキルと実務経験です。
未経験から入社したばかりの人と、5年以上の実務経験があり、大規模サイトやLPの設計まで任せられる人では、企業へ提供できる価値が違います。
また、同じデザインでも、見た目を作るだけなのか、ユーザー導線やCV改善まで考えられるのかで評価は変わります。
年収を上げたいなら、「デザインツールを使えるか」ではなく、「どこまで成果につながる仕事を任せられるか」を考えることが重要です。
Webデザイナーの年収は雇用形態(正社員・契約社員・フリーランス)で変わる
正社員は毎月の給与が安定しやすく、社会保険や福利厚生もあります。一方、給与テーブルが決まっている企業では、短期間で大幅に年収を上げるのが難しいこともあります。
契約社員は契約条件によって給与が異なり、契約期間も確認する必要があります。
フリーランスは案件単価を自分で上げられるため、会社員以上の売上を作れる可能性があります。ただし、案件がなければ収入もなく、税金・社会保険・営業・事務作業も自分で管理します。
「フリーランスなら年収が高い」と単純にはいえません。高い収入を得る人もいれば、会社員より売上が低い人もいます。
Webデザイナーの年収は地域・企業規模で変わる
勤務する地域や企業規模によっても年収は変わります。
一般的に、東京など企業やWeb案件が集中している地域では求人の選択肢が多く、給与水準も高くなるケースがあります。
また、大手事業会社のインハウスデザイナーと、小規模な制作会社では、給与制度や担当業務が異なります。
ただし、Webデザインはリモートワークと相性が良い職種です。地方在住でも都市部企業のリモート求人や全国のフリーランス案件を受ける選択肢があります。
フリーランスWebデザイナーの年収はいくらか
フリーランスWebデザイナーには会社員のような固定給がなく、「平均年収」をひとつの数字で示すのは難しいのが実情です。案件単価、件数、稼働時間によって売上が大きく変わります。
フリーランスWebデザイナーの年収の目安
フリーランスの場合は、平均値よりも「案件単価×案件数」で考えるほうがわかりやすいでしょう。
| 月の売上例 | 年間売上 | イメージ |
|---|---|---|
| 30万円 | 360万円 | 副業から独立初期、小規模案件中心など |
| 50万円 | 600万円 | 継続案件やLP・サイト制作を複数受注 |
| 80万円 | 960万円 | 高単価案件、ディレクション込みなど |
| 100万円 | 1,200万円 | 高単価案件・チーム化・上流工程など |
ただし、年間売上600万円だから手取り600万円というわけではありません。パソコン、ソフト、外注費などの経費に加え、所得税、住民税、国民健康保険、国民年金なども考える必要があります。
フリーランスWebデザイナーが年収1000万円を目指せるのか
結論として、年収・売上1000万円規模を目指すこと自体は可能です。ただし、バナー制作など低単価案件を大量にこなすだけでは現実的ではありません。
年間売上1000万円なら、単純計算で月約83万円の売上が必要です。
そのため、LPやWebサイトを高単価で受注する、UI/UX設計まで対応する、Webディレクションを行う、継続的な運用契約を持つ、外注やチームを活用するなど、時間の切り売りだけから抜ける必要があります。
1000万円という数字だけ追うとしんどいです。まずは月30万円、50万円、70万円と段階的に単価と案件構成を変えていくほうが現実的でしょう。
会社員WebデザイナーとフリーランスWebデザイナーの年収比較
| 項目 | 会社員 | フリーランス |
|---|---|---|
| 収入 | 毎月の給与が比較的安定 | 案件数・単価で変動 |
| 年収の上限 | 給与テーブルの影響を受けやすい | 単価・案件数次第で伸ばしやすい |
| 社会保険 | 会社と負担する仕組みがある | 原則自分で管理・負担 |
| 営業 | 会社が案件を用意することが多い | 自分で案件を獲得する |
| 安定性 | 比較的高い | 取引先や案件状況で変動 |
年収の数字だけでどちらが有利かを決めるのではなく、安定性、働く時間、福利厚生、営業負担まで含めて比較しましょう。
Webデザイナーが年収を上げるためにできること
Webデザイナーの年収を上げるには、ただ制作スピードを上げるだけでは限界があります。より高い価値を提供できるスキルと役割へ広げていくことが重要です。
Webデザイナーとして市場価値の高いスキルを身につける
年収アップにつながりやすいのは、企業の売上や事業成果に近いスキルです。
たとえばUI/UX、Webマーケティング、アクセス解析、CV改善、ブランディングなどがあります。
「きれいなデザインを作れます」から、「この導線なら問い合わせを増やしやすいです」と提案できる状態へ進めば、単なる作業者ではなく課題解決を任せられる人材になります。
Webデザイナーとしてディレクション・コーディングまで対応範囲を広げる
Webデザインだけでなく、HTML・CSSやWordPressなどの実装まで対応できると、小規模案件では一括して受注できるようになります。
また、Webディレクションを学び、ヒアリング、企画、制作進行、他のクリエイターへの指示まで担当できれば、より上流の仕事へ広げられます。
dodaの職種データでも、WebデザイナーよりWebディレクター・Webプロデューサーの平均年収が高い傾向があります。
すべてを一人でやる必要はありませんが、「デザイン以外にも何を任せられるか」が年収アップのポイントになります。
Webデザイナーが単価交渉・案件選びで年収を上げるコツ
フリーランスの場合、同じ単価の案件を何年も続けていると、スキルが上がっても収入が変わりません。
実績が増えたら、新規案件では現在より高い単価を提示する、既存顧客には担当範囲の拡大と合わせて単価を相談するなどの方法があります。
また、「制作に何時間かかるか」だけでなく、「クライアントにどんな成果を提供できるか」で案件を選ぶことも大切です。
単価1万円のバナーを20枚作るより、企画から任せてもらえる20万円のLPを1件受注するほうが、同じ売上でも仕事の構造が違います。
未経験からWebデザイナーとして年収を上げていくステップ
未経験から始める場合、最初から高年収を狙うより、実務経験を作り、担当範囲を広げながら段階的に年収を上げる考え方が現実的です。
未経験スタート時のWebデザイナーの年収の目安
未経験Webデザイナーだけを切り出した公的な平均年収データはありません。
そのため、「未経験なら年収○万円」と断定するより、実際に応募する地域の未経験求人を確認するのが確実です。
参考として、job tagのWebデザイナーのハローワーク求人賃金は、2025年度の全国平均で月額28.2万円です。ただし、これも未経験者だけのデータではありません。
未経験からの転職では、アシスタント的な業務や制作の一部から始めることもあり、経験者より低い給与条件になる可能性があります。
実務経験を積んでWebデザイナーの年収を伸ばす方法
最初の1〜2年は、給与額だけでなく「どんな実務経験を積めるか」も重要です。
バナーだけを大量に作る環境より、LP、Webサイト、スマホ対応、クライアントとの打ち合わせなど幅広い経験を積める環境のほうが、その後の選択肢が広がることがあります。
実績が増えたら、より条件の良い企業へ転職する、WebディレクターやUI/UXデザイナーへキャリアを広げるなどの方法で年収アップを目指せます。
将来的にフリーランスWebデザイナーとして年収アップを目指す道
会社員として実務経験を積んだ後、フリーランスへ移る方法もあります。
いきなり退職するのではなく、まず副業で案件を受け、自分で営業・見積もり・納品までできるかを試してみるとよいでしょう。
副業で月5万円、10万円と継続的に売上を作れるようになれば、独立後の収入もイメージしやすくなります。
独立するなら、生活費だけでなく税金・社会保険・経費まで含めて必要売上を逆算しておくことが大切です。
Webデザイナーの年収に関するよくある質問
最後に、Webデザイナーの年収についてよくある疑問をまとめます。
Webデザイナーの年収は本当に低いですか?
一律に低いとはいえません。dodaの職種別データでは平均384万円で全職種平均より低めですが、厚生労働省job tagの対応職業分類では539.6万円です。集計方法によって数字が大きく異なります。
また、経験や担当範囲によって年収差が大きいため、平均値よりも自分が目指す仕事内容の求人年収を見ることが大切です。
Webデザイナーは年収1000万円を稼げますか?
可能性はありますが、一般的なWebデザイン制作だけで簡単に到達できる金額ではありません。
フリーランスで高単価案件を受ける、ディレクションやマーケティングまで対応する、チーム化するなど、提供価値と事業規模を広げる必要があります。
未経験からWebデザイナーになった場合、年収はいくらですか?
未経験者だけを対象にした公的な平均年収はありません。地域、企業、雇用形態によって異なるため、実際の未経験求人を確認しましょう。
最初の年収だけでなく、どのような実務経験を積めるかも、その後の年収に大きく影響します。
フリーランスWebデザイナーの年収は会社員より高いですか?
必ずしも高いわけではありません。フリーランスは高単価案件を獲得できれば会社員以上の売上を作れる一方、案件が少なければ収入も下がります。
また、売上から経費・税金・社会保険料を支払うため、会社員の額面年収とフリーランスの売上をそのまま比較しないようにしましょう。
Webデザイナーの年収を上げるのに資格は必要ですか?
必須ではありません。Webデザイン技能士など関連資格はありますが、年収アップでは実務経験、ポートフォリオ、担当できる範囲、成果などがより重要です。
資格取得を目的にするより、実際の仕事で使えるスキルを身につけることを優先しましょう。
まとめ|Webデザイナーの年収はスキルと働き方次第で大きく変わる
Webデザイナーの年収は、ひとつの平均値だけでは判断できません。
厚生労働省job tagでは対応する職業分類の年収が539.6万円、dodaの職種別データではWebデザイナーの平均年収が384万円です。統計の対象が異なるため、数字の意味を理解して見る必要があります。
また、年収を左右するのは年齢だけではありません。実務経験、UI/UX、マーケティング、コーディング、ディレクションなど、どこまで仕事を任せられるかによって収入は変わります。
未経験から始めるなら、最初の年収だけを気にしすぎず、まず実務経験を作ること。その後、専門性や担当領域を広げ、転職・単価アップ・フリーランスなど自分に合った方法で年収を伸ばしていきましょう。
